第7回スタディ・ミーティング「本物のジュエリーを知ろう」

第7回スタディ・ミーティング「本物のジュエリーを知ろう」

7月21日(木)ジュエリー・アーティスト・ジャパン 第7回スタディ・ミーティング「本物のジュエリーを知ろう」はシンコーストゥディオ世田谷ショップで開催されました。有限会社アトリエマイエドール/OKURADOの大倉社長が、ハイエンドジュエリーに関しての講演をしてくださいました。

http://www.okurado.com/

アトリエマイエドール

マイエドールは、デザイン、製作までを一貫して行うジュエリー製作会社であり、更に2011年にはOKURADOブランドを立ち上げ、最終消費者に販売するまでの稀有なジュエリー製作会社となりました。製作は皇室のティアラ等の超ハイジュエリーをはじめとし、1969年創業以来今日にいたるまで、さまざまな会社の高級ジュエリー部門の仕事を担ってきました。

息を飲むのほどの美しさ

「ハイエンドジュエリーの条件。」をお話しをしてくださいました。また、実際のジュエリーをお持ちいただき、その精緻な技に感嘆の声が上がっていました。特に赤い漆(うるし)を施したジュエリーの美しさは「ハッと息を呑むほど」でどきどきするものでした。 

ハイエンドジュエリーの条件

たゆまぬ努力

これだけ美しいものを作りだすための日々の努力は想像を絶するものがあるでしょう。見えない細部への行き届いた造り、そこからかもし出される本物の証。これは、クラフトマン一人で実現されたものではなく、多大なサポート体制が必須だと思います。長い間に培われた、マイエドール独自の管理システムと何より大倉社長の不退転の決意とたゆまぬ努力があって始めて、このもの造りが可能となっているのでしょう。

第7回スタディ・ミーティング「本物のジュエリーを知ろう」

ビジネスとして成功させる

そして、最も印象的だったのが、「お客様に喜んで買っていただき、きちんとした利益を出し、更にいい仕事を、いいものを作っていく。私はジュエリーをきちんとしたビジネスとして成長させたいと考えている。」という言葉でした。

OKURADOを日本のハイジュエリーブランドとして海外で成功させなければいけないという強い想いを感じました。

アーティストとの交流

今回、声をかけさせていただき、急に来ていただけたのが、今注目のジュエリー・アーティスト田口史樹さん。

http://kondo-kyoto.com/caj/artists/taguchi/taguchi.html

ジュエリー・アーティスト田口史樹さん

田口さんは和彫りの技法、鏨(タガネ)を使い、キラキラ彫りという技法を生みだし、非常に評価の高い若手アーティストです。ドイツのミュンヘンで行われる、コンテンポラリージュエリーの祭典Schmuckで Herbert Hoffman Awardを獲得しています。世界的に権威のある賞です。

http://goo.gl/V8OvcH

今回は、急にお願いしたのにも関わらず、実際の作品を持って来てくださいました。(写真は今回持って来ていただいたものとは異なります)

実際の作品

ハイエンドジュエリーとコンテンポラリージュエリー、全く正反対の方向を向いているように見えて根源に何か同じ流れを感じました。それは日本のもの造りの精神をつないでいき、伝えていこうとする姿勢を両者に感じるからなのかもしれません。今回のスタディ・ミーティングとても興味深い出会いになりました。
そして何より、色々な分野の方々が、ここに来て手弁当で話をしてくれている。そのことに感謝と敬意をはらうと同時に、まだまだ、あきらめずに新しいもの造りの形を創っていけるのではないか、という希望を持たせてくれるのです。