2019.10.9_jaj_meeting

開催しました「アプライドアートの 波がきているらしい  日本にいながら海外で活躍するコンテンポラリージュエリー・アーティスト達のトークセッション」

2019年10月9日渋谷区文化センター大和田で、開催しました「アプライドアートの 波がきているらしい  日本にいながら海外で活躍するコンテンポラリージュエリー・アーティスト達のトークセッション」を開催しました。

2019.10.9_jaj_meeting

今回は、日本にいながらにして、海外のコンペに参加し賞を獲得したり、海外のギャラリーや美術館で個展や活動をしたりしている、3人のアーティスト達のお話でした。

2019.10.9_jaj_meeting

まず最初に、今年、去年とヨーロッパで多くの賞を獲得した松浦峰里さんに、現在のアートジュエリーの海外のコンペの状況などを話していただき、その後アメリカを中心に活動を広げている前田朝黄さん、今年ドイツで、若手の登竜門である「talente」を受賞した青木愛実さんにもお話いただきました。
作品展示も行って、実際の作品を見る時間を持ちました。

松浦峰里さんの受賞歴

【2018,19受賞歴】(その前にも多くの賞を獲得しています)
Gioielli in Fermento 2019(ジオイエッリ イン フェルメント イタリア)
  AGC Special Mention Prize, Klimt02 Special Mention Prize受賞
ALLIAGES Legacy Award 2019 (アレイジス レガシー アワード フランス)
  テクニーク賞
COMINELLI FOUNDATION AWARD FOR INTERNATIONAL JEWELLERY SPECIAL EDITION 2018
(コミネリ ファンデーション アワード イタリア)
  Special mention 賞

 

イタリアのGioielli in Fermento 2019(ジオイエッリ イン フェルメント)はワイン会社がスポンサーになっているために、必ずワインと対でのジュエリー発表だそうで、展示会場の様子はラフだけれども自然体、しかし抜群にセンスがいい。

主にアメリカでの活動が多い前田 朝黄さんには、アメリカのコンテンポラリージュエリーのギャラリーモビリアギャラリー(Mobilia Gallery /ボストン、アメリカ) やMy day by day gallery /ローマ、イタリアの展示。
そして、ニューヨークのMAD(Arts and design)美術館での「Loot」やアムステルダムのシラード(Sieraad)への参加について話しを伺いました。

まだ23歳の、青木愛実(あおきまなみ)さん。

今年若手コンテンポラリージュエリーのの登竜門と言われるドイツ「Talente」で賞を獲得、先週には伊丹クラフト展でGood material(グッド・マテリアル)賞を受賞し、海外でのコンテンポラリージュエリーの政治的考えを反映した作品の話しをしてくれました。


Mineri Matsuura


Asagi Maeda


Manaki Aoki

高まるアプライドアートの興味

松浦さんのお話では、ロエベ・クラフト・プライズをはじめ、アプライドアートの興味が世界的に高まっているということです。

アプライドアートは、実用に使えるものにアートの技法や考えを落とし込んで制作されたアートです。

ジュエリー、インテリア、インスタレーション、広くは建築もその一分野だと言います。

そんな流れのなかで、コンテンポラリージュエリーという分野が、一人のアーティストの創造力や感性を表現し、それを個々の人たちが、自分の生き方に合ったアーティストのものを身に着ける。

それによって、個を表現することができる。

色々な考えの人、違う人たちが個々を認め合うダイバーシティの思想が、コンテンポラリージュエリーにはある。そこに、今コンテンポラリージュエリーが存在する意味がある。

と、松浦さんはお話してくれました。

コンテンポラリージュエリー、一般のコマーシャルジュエリー、あるいはそのほかの色々な分野のものが、クロスして、ミックスしていくこと。

実は、つける人にとっても、つくる人にとっても、うる人にとっても幸福な道なのではないかと感じる一日でした。