7/2開催しました- FUSION 360™でジュエリーデザインしてみよう
立体造形ができると様々な可能性が広がる
7/2(月)、東京ウィメンズプラザで、「FUSION 360™でジュエリーデザインしてみよう」を開催いたしました。
当日は、FUSION 360™エバンジェリスト藤村祐爾さん、オートデスク㈱テクニカルスペシャリストの佐々木秀成さんを迎えての充実のセミナーとなりました。
まず、藤村祐爾さんにFUSION 360™で、何ができるか、そして3Dのデータをつくれるようになると、いったい何が世の中に起こってくるのかという社会の変革の話をしていただきました。
FUSION 360™のみならず、立体造形ソフトができると、3Dプリンターを使って様々な造形を簡単に出力することが可能になってくる、また、それだけではなくVR(バーチャルリアリティ)で、まるですぐそこにあるかのように表示をしたり。
さらに、今まではできなかった網目の立体構造、幾何学模様の様々な応用が可能になるなどの、様々な事例を紹介いただきました。
最終的には人のアイデアや創造性
次に、オートデスク㈱のテクニカルスペシャリストの佐々木秀成さんにも加わっていただき、「これからのジュエリー制作での可能性」についてパネルディスカッション。
佐々木さんは、以前ジュエリーメーカーでデザイナーとして、意匠デザイン、量産設計業務に携わり、その後現在のキャリアーに。
CADソフトは子供の頃からずっと慣れ親しんできたそうです。
佐々木さんは、CADで自分でデザインしたジュエリーの画像紹介と、CADだからできることなど、盛りだくさんの内容を解説。
経験や勘に頼ってきたことを、その数値のデータ化することで、いつも一定の品質をつくることができる。
その可能性についてなどにも話が及びました。
とはいえ、CADソフトはあくまでもツールであり、そこに人のアイデアや発想、最終的な人の手、技術が入ってこないと、人の心を打つようなモノは出来上がらない。
きっとそうなんだという、その点では、皆の意見が一致しました。
とにかく非常にラフに会話ができ、意見をどんどん交わせたのは、とても刺激になったのではないでしょうか。
今起きていることを、肌で感じていることの大事さ
FUSION 360™は、学生や年間1千万以下の売上げのスタートアップ企業などは無料で使えます。
非常に垣根が低くなっています。
これから、データとして立体に起こせるか、起こせないかで、世の中での動きや、感じ方も随分変わってくるでしょう。
少なくとも、今、3D制作の世界がどのように進化し、それがどれだけ私たちに身近になっているかを知っておくことは、この先プロフェッショナルとして仕事をしていく上では、必ず押さえておかなければならない。
できないと、毛嫌いせず、飛び込んでみる、少なくとも知っておくことが必要でしょう。
その先に、本当に人に必要とされるモノづくりや、社会を変えていく力が潜んでいる気がします。
それが、たとえITを活用するものだとしても、そこには人の「モノをつくる」という情熱が存在している。
それを熱く感じる夜でした。
*Formlabsの新井原さんにも多大なご協力をいただき、様々な出力サンプルをお持ちいただきました。ありがとうございました。
藤村祐爾(ふじむらゆうじ)
オートデスク株式会社、FUSION 360™ エヴァンジェリスト。
18歳で渡米、現地で高校、大学と進学し、工業デザインを学ぶ。ニューヨークで7年ほど工業デザイナーとして活動したのち帰国。2013年オートデスク株式会社に入社。テクニカルセールスのポジションを経て、現在はより多くの方にFusion 360を知っていただくための活動にエヴァンジェリスト(伝道師)として従事。
佐々木秀成(ささきひでなり)
オートデスク株式会社、 テクニカルスペシャリスト(Subject Matter Expert / Technical Specialist for Industrial Design and Visualization)
小中高大と都内の大学に進学、近現代日本文学と民俗学を専攻。後に日本国内の装身具メーカーにて意匠デザイン、量産設計業務に従事する。どれだけの数の意匠、原型を作ったかは覚えていない。どれだけ失敗し、どんな言い訳をしたかは大体覚えている。2016年オートデスク株式会社に入社。テクノロジーの先っぽに立てるアドバンテージを生かし、己とお客様の可能性を広げる為、業種や目的を問わず様々なソフトウェアを学び、組み合わせ、課題に対する解決案を社内外に提案している。