小林京和さんを囲んで開催しました
10月23日(金)世田谷のシンコーストゥディオ世田谷ショップで「ジュエリーアーティスト・小林京和さんを囲んで」のイベントが開催されました。
今回は、美大生一年生の18歳~20代の方が多かったです。
小林さんは、お父様、お母様も芸術家という家に育ったといいます。子供のころから何か作っていたといいますから、それは感性が鋭くなるのも頷けます。
しかし、やはりその造形が出来上がってくるのは、相当の読書家であり、常に創造的なものを生み出そうとするその意欲。挑戦する姿勢ではないでしょうか?
こういったステンレスで作られた構造も、数学的な正20面体(三角形の集まりの構造体)、正12面体(正五角形の集合体)、正12面体+正4面体x5のようにどんどん進化していったそうです。
写真で見るのと、実際は結構受ける印象が違うかもしれません。実際の作品は、各ステンレス芯に光が当たるとまるで、平らな面のシールドがかかっているような錯覚を感じさせるのです。
不思議な空間。
作家として、認められるようになったきっかけは、なんといっても色々なコンテストで入賞を果たしてからだといいます。やはり地道ではありますが、コンテストに向けて作品を作るというのは、アーティストにとっては大切なんですね。
最後に、革新的な暗号鍵配布方法を示したマーティン・ヘルマンの言葉を引用してクリエーターに勇気を与えてくれました。
「オリジナルな研究をやるということは、愚か者になることなのです。諦めずにやり続けるのは愚か者だけですからね。第一のアイ ディアが湧いて大喜びするが、そのアイディアはコケる。第二のアイディアが湧いて大喜びするが、そのアイディアもコケる。九十九番目のアイディアが湧いて大喜びするが、そのアイディアもコケる。百番目のアイディアが湧いて大喜びするのは愚か者だけです。しかし、実りを得るためには、百のアイディアが必要かもしれないでしょう?コケてもコケても大喜びできるぐらい馬鹿でなければ、動機だってもてやしないし、やり遂げるエネルギーも湧いてきません。神は愚か者に報いたまうのです。」
(サイモン・シン著「暗号解読」)